世界の困っている場所に行く
気象予報士の井田寛子さんは、地球温暖化によって未来がどうなってしまうかを心配して、2014年に「2050年の天気予報」という番組に出演したんだ。その時は、だいぶ先の2050年ころに起きると考えていた大変なできごとが、もう2024年に起きてしまったんだって!
みなさんは、「気象予報士」を知っていますか? 今日や明日、来週などの天気を予測して、テレビやネットなどでみんなに伝える仕事をしている人です。気象予報士・キャスターとしてテレビなどで活やくしている井田さんは、子どものころから自然や生き物が大好き。天気のふしぎを知りたくて気象予報士になりました。
毎日、気象のいろいろなデータを集めて天気を予想していると、最近、地球の気温が上がってきたり、雨のふり方がはげしくなったり、巨大な台風がひんぱんにやってきたりすることを、実感するようになったそうです。
このまま地球温暖化が進んでいくと、みんなが毎日食べている野菜やくだものなどの農作物がうまくできなくなったり、秋に木の葉が赤く色づく紅葉がクリスマスごろまでおくれたりと、これまでとちがうことがいろいろ起きてしまうと予想されています。
人が燃料を燃やして電気を使うことなどで出るCO2が、地球温暖化の大きな原因のひとつだよ。
このまま何もしないでCO2を出し続けると、21世紀の終わりごろに、地球の気温は5〜6℃上がってしまいます。でも、2050年までにCO2をまったく出さないようにがんばれば、2℃以下におさえることができるそうです。このちがいはものすごく大きいですね。
井田さんは、10年前の2014年に作られた「2050年の天気予報」という番組に、気象予報士として出演しました。その中では、東京で気温が30℃以上になる「真夏日」が、年間50日になると予報されていました。
ところが、2024年の東京では、真夏日が60日以上を記録してしまいました。2050年ころに起きるだろうと思っていた地球温暖化の影響が、もう現実になってしまったと、井田さんはその問題の大きさを心配しています。
地球温暖化は、10年前の予想よりも、ずっとはやいスピードで進んでいるんですね。
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