北極ほっきょくの温暖化おんだんかは地球ちきゅう平均へいきんの3倍ばいの速はやさで進すすんでいる！

ホッキョクグマのそらべあたちのふるさと、北極ほっきょくの環境かんきょうは大おおきく変かわりつつあります。

ぼくたちのふるさとが、今いま、大変たいへんなことになっているんだ！

地球ちきゅう全体ぜんたいの年ねん平均へいきん気温きおんの上昇じょうしょうは1℃（1971～2019年ねん）でしたが、北極圏ほっきょくけんでは3.1℃に達たっしました。なんとほかの場所ばしょより約やく3倍ばい^*1の速はやさで進すすんでいるのです。

北極海ほっきょくかいの氷こおりは年々ねんねん小ちいさくなっていて、2021年ねんには、雪ゆきの降ふる季節きせつもいちばん短みじかくなりました。ここ数年すうねんの北極海ほっきょくかいの氷こおり（2017～2021年ねん）は30~40年前ねんまえ（1979〜1983年ねん）に比くらべて約やく280万まんkm^*2も減少げんしょうしたといいます。これは日本にほんの国土こくど面積めんせきの7倍ばい以上いじょうの広ひろさです。

下したの表ひょうを見みてみると、どれだけ小ちいさくなったかがよくわかるよ。 このままだと、あと何年なんねんかしたら、北極ほっきょくの氷こおりは1980年ねんころの半分はんぶんくらいになっちゃうかも…。

北極海ほっきょくかいの海氷域かいひょうい面積めんせきの推移すいい（1979〜2021年ねん）

2050年ねんには北極海ほっきょくかいの氷こおりが全部ぜんぶ溶とけてしまう？

今いまのままだと2050年ねんの夏なつには海うみの氷こおりがほとんど消失しょうしつするという予想よそうもあります。これだけ大量たいりょうの氷床ひょうしょう（広ひろい土地とちをおおう厚あつい氷こおり）や氷河ひょうがが溶とけてしまったらどうなるでしょう。そう、海うみの水みずが増ふえて海面かいめんが上あがります。これを「海面上昇かいめんじょうしょう」と言いいますが、2050年ねんまでに約やく90センチ^*3上昇じょうしょうすると言いう予測よそくもあります。90センチも海面かいめんが上あがったら、海うみに沈しずんでしまう島しまや場所ばしょがたくさんでてきて、引ひっ越こししないといけない人々ひとびとも増ふえてしまうでしょう。

• *1 北極評議会ほっきょくひょうぎかい（AC）が2021年ねん5月がつに発表はっぴょうした報告ほうこく
• *2 気候変動きこうへんどうに関するかんする政府間せいふかんパネル（IPCC）が発表はっぴょうした第5次だいごじ評価ひょうか報告書ほうこくしょ
• *3 NOAA Technical Report NOS CO-OPS 083

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ホッキョクグマの危機きき

北極ほっきょくや南極なんきょくなど極地きょくちと呼よばれる場所ばしょは、どうしてこんなに速はやく温暖化おんだんかが進すすんでしまうのでしょうか。

気温きおんが上昇じょうしょうすると、白色しろいろの雪ゆきや氷河ひょうがや海うみの氷こおりが減へって、黒くろっぽい土つちや海面かいめんが増ふえてしまいます。表面ひょうめんが白しろから黒くろっぽい色いろに変かわることで、太陽光たいようこうを反射はんしゃする割合わりあいが減へって陸りくや海うみが暖あたためられることも、その大おおきな原因げんいんと言いわれています。

© Akiya Tanba

ボクたちホッキョクグマに危機ききが迫せまっているよ！小学生しょうがくせいのみんなも、温暖化おんだんか防止ぼうしのためにできることを考かんがえてみよう。

一生いっしょうのほとんどを氷こおりの上うえで暮くらすホッキョクグマは、北極ほっきょくの温暖化おんだんかの影響えいきょうをもろに受うけています。氷こおりが張はっている季節きせつが短みじかければ短みじかいほど、お母かあさんグマはアザラシなどのえさをとれなくなるからです。えさをとれなくなると、お母かあさんの母乳ぼにゅうも減へるので子こグマが育そだたなくなってしまいます。

気温きおんの上昇じょうしょうによって、雪ゆきではなく雨あめが降ふるようになり、雪洞せつどうの巣穴すあながとけて壊こわれてしまうことも増ふえています。2050年ねんぐらいまでに北極ほっきょくの氷こおりは急激きゅうげきになくなって、ホッキョクグマの数かずも3分ぶんの1減少げんしょうすると予測よそくする^*4科学者かがくしゃもいます。

• *4 米地質調査所べいちしつちょうさじょ（USGS）